20代でぎっくり腰!実は若者の方がぎっくり腰になりやすい?


ぎっくり腰と言うと、50歳や60歳以上のお年寄りがなるイメージではないでしょうか?しかしながら、実はぎっくり腰になるのは、20代〜30代の若年層の方が多いというデータもあるのです。

ある医院のぎっくり腰での来院患者のデータでは、ぎっくり腰患者の30%が20代の若者で、30代までを合わせると50%を超えるというような統計もあります。また、さらに若い層の10代であっても、学校での部活動でバレーボールやバトミントン、バスケットボールなど腰に負担のかかりやすいスポーツを行っているとぎっくり腰になってしまう方が多いようです。

では、なぜ私たちはお年寄りの方がぎっくり腰になりやすいといった誤解を持っているのでしょうか。

20代でぎっくり腰!若者の方がぎっくり腰になりやすいのはなぜ?

実は、10代〜20代や30代の若年層と、50歳〜60歳以上のお年寄りではかかりやすい腰痛の種類がまったく異なるのです。

お年寄りの方は、多くの方が慢性的な腰痛になっていたりと、腰痛に悩まされている方は実際に多いのですが、お年寄りがかかりやすい腰痛は「脊椎圧迫骨折」や「腰部脊柱管狭窄症」、「椎間板ヘルニア」などが主なものになります。これらの腰痛は、加齢によって骨密度が低下していたり、椎間板が変形することにより発生します。

一方で、20代を中心とした若年層がかかりやすい腰痛は、限界を超えた強い負荷や、長時間の無理な姿勢が原因となるぎっくり腰(急性腰痛症)が多いです。お年寄りの方がかかりやすい「老化」が原因となる腰痛とは原因が異なるというわけですね。

20代の場合は、大学生であれば部活や肉体労働など体に大きな負担がかかる場面も多いですし、社会人になると1日中立ちっぱなしの仕事であったり、デスクワークで運動不足になってしまうことも、ぎっくり腰の原因となります。女性であれば、妊娠や、子育て中のおんぶやだっこ中にぎっくり腰になることもあります。

つまり、20代の方が体を酷使する場面が多いため、ぎっくり腰になりやすいのです。

20代はどんな場面でぎっくり腰になりやすい?その原因は?

ぎっくり腰の原因は限界を超えた筋肉への負担蓄積された筋肉疲労の2パターンがあると考えられています。ぎっくり腰になってしまう理由や状況は様々なものがありますが、ここでは20代の若者がぎっくり腰になりやすい具体的な状況とその原因を5つご紹介していきます。

ぎっくり腰になる状況と原因①長時間のデスクワークによる筋肉のコリ

会社に就職すると1日中デスクワーク、という働き方をしている方も多いとおもいます。長時間のデスクワークは、20代の方がぎっくり腰で悩まられる大きな原因の1つです。

机に座ってパソコンを操作していると、いつの間に前かがみの姿勢になっていきます。長時間の前かがみの姿勢が続くと、背骨が前側に曲がってしまい腰回りの筋肉にも余計な負荷がかかりやすくなります。

長時間同じ姿勢でいると血行が悪くなるため、筋肉の状態が悪くなりますので、これもぎっくり腰の原因となります。パソコン仕事だけでなく、1日中スマートフォンをさわっているという方や、テレビの視聴時間が長いという方も、背骨が曲がったり血流が悪化する原因となりますので注意が必要です。

長時間の仕事がどうしても避けられないという方は、30分〜60分おきに椅子から立ち上がってストレッチなどで体のコリをほぐし、定期的に姿勢を修正していきましょう。立ち上がってのストレッチは、腰に手を当てて無理のない範囲まで体を後ろに倒す、首を前後左右に回すなど、自分が気持ち良いと感じられる簡単なものでもOKです。

ぎっくり腰になる状況と原因②過剰な冷房による冷え

夏場になると、電車やオフィス内の過剰な冷房で知らず知らずのうちに体を冷えてきてしまいますよね。20代のうちは休日になると外に遊びにいく機会も多く、電車以外にも、映画館やカフェにレストラン、カラオケやボーリングなど、自然と過剰な冷房を受けている時間も長くなってしまいます。

体の冷えは、血行が悪化し、柔軟性が低下する原因になります。筋肉が硬くなると、ちょっとした刺激でもぎっくり腰になりやすくなるため、ぎっくり腰を予防したい方は冷えへの対策もした方が良いでしょう。

冷房による冷えの対策には、オフィスでの仕事をするときや電車での移動をするときには、膝掛けや腹巻をする、職場がオープンな雰囲気であれば体が冷えてきたら適度に休憩を取り、オフィスの外に出てお日様の光を浴びるなどして、体温を上げるのが良いでしょう。

また、暑い日には冷たい飲み物が欲しくなりますが、冷たい飲み物も飲みすぎると体幹温度が下がるため注意が必要です。ぎっくり腰を予防するには、冷たいものは程々にしておき、なるべく常温の飲み物を選ぶといった工夫も効果が見込めます。

ぎっくり腰になる状況と原因③妊娠による慢性的な腰部への負荷

多くの女性が、妊娠時にぎっくり腰への不安を感じます。内閣府のデータによれば、2016年の初産の平均年齢は30.6歳となっていますから、およそ半数近くは20代の女性となります。生殖機能が活発となる妊娠適齢期は20〜35歳と考えられていますので、こちらも20代の女性にぎっくり腰が多くなる原因の1つでしょう。

妊娠をすると胎内の赤ちゃんを安全に育てられるよう、安静に過ごすことを医師からも勧められますが、これが運動不足の原因になります。さらに妊娠中には子宮や胎盤が大きくなることで、腰回りの筋肉が圧迫され、血流が悪くなってしまいます。

また、妊娠中の赤ちゃんが大きくなってくると、赤ちゃんや羊水、胎盤の重さも合わせると合計で5kgもの重さがお母さんのおなかへの負担になります。体の重心が前に移るほど前かがみになりやすくなり、背中側への負担が増えますから、妊娠後期になるほどぎっくり腰のリスクが増していくことになります。

妊娠中には、走ったり自転車に乗ったりなどといった激しい運動はもちろんNGですが、水中でのウォーキングや、日中のお散歩など適度な負荷がかかる運動習慣は持っておくのが良いでしょう。妊娠後期には、おなかだけを気遣うのではなく、お母さんの健康状態を維持するためにも、背中側に負担がかかりすぎないよう、定期的に腰を伸ばすストレッチをするなど姿勢を正せるようにしていきましょう。

ぎっくり腰になる状況と原因④ダイエットによる栄養バランスの偏り

こちらも20代を中心とした若い女性に多い原因の1つですが、栄養素を考慮できていない無理なダイエットをすると体内の栄養素が足りなくなり、筋肉量の低下につながります。20代のうちは、好きな服を着るためであったり、水着が着れるように夏に向けてダイエットをしたりと、無茶なダイエットをしてしまう機会も多いようです。

摂取する栄養が偏ったり不足してくれば、筋肉量が低下し、耐えられる負荷の量も減りますから、ちょっとした動きでもぎっくり腰の原因となりやすくなります。

筋肉の成分はたんぱく質でできており、筋細胞の合成にはビタミンDが必要です。また、ビタミンEには血行を良くする働きがありますし、ビタミンB1、B6、B12には神経の働きを活性化させる作用があります。さらにマグネシウムやカルシウム、カリウムなどのミネラルにも筋肉の動きを良くする作用があります。

このような筋肉の状態を健康に保つための栄養素が足りない状態で、運動をすれば傷つきやすい状態となった筋肉に負荷をかけることになりますから、ぎっくり腰になるリスクを余計に高めてしまいます。ダイエットをするときにも栄養バランスを心がけた食事を計画できるようにしましょう。

どうしてもダイエットのために食事の量を減らしたいという方は、お肉や魚、野菜の量はそれまで通りにしておき、甘いものやお菓子を食べるのをやめ、ご飯やパンなどの炭水化物の摂取を1日に1食だけにするといった方法がオススメです。

20代の若いうちだからといって無茶なダイエットは禁物です。

ぎっくり腰になる状況と原因⑤運動不足による筋肉量と柔軟性の低下

普段の仕事で忙しい日々が続くと、休日や連休には家のなかでゆっくり過ごしたくなったり、ましてや「仕事帰りに運動をしよう!」とはなりにくくなってしまいますよね。20代ですと、社会に出て間もない時期ですから、覚えるべき仕事がたくさんあったりと、プライベートな時間の使い方までは余力がなくなってしまうこともあると思います。

しかし、20代の若いうちであっても、こういった運動習慣のない状態が続けば、ぎっくり腰のリスクはおおいに増大します。

慢性的な運動不足の状態が続けば、筋肉量は自然と低下していきますし、筋肉自体も凝り固まっていきます。そうなれば、筋肉が耐えられる負荷の量も減り、ちょっとした動きがぎっくり腰の原因となってしまったり、蓄積した筋肉疲労によって何もしてなくてもぎっくり腰になってしまうこともあるでしょう。

健康的な体作りをして、ぎっくり腰にならないようにするは、忙しい時期であってもすきま時間のなかに運動の習慣を作っていくことが重要です。会社への通勤を自転車にしてみる、仕事が早く終わった日には帰り道1時間くらいを歩いてみる、土曜日の午前中には近くの区民館にいってスイミングをする、といった簡単なことから運動習慣を作っていきましょう。

20代でもぎっくり腰になるのはなぜ?まとめ

今回の記事では20代でぎっくり腰になる理由や原因について紹介してみました。ぎっくり腰というとお年寄りの方がなるイメージが強かったと思いますので、もしかしたら意外に感じられる方も多かったかもしれませんね。

しかし、20代などの若いうちほどぎっくり腰になりやすいシチュエーションも多く、若い人の多くがぎっくり腰になりやすい理由も理できたかと思います。

こちらの記事の内容を踏まえて、ぎっくり腰の予防や対策にぜひ役立ててみてくださいね。