ぎっくり腰と一緒に熱が出るのはよくあることではない!内科的疾患のサイン!

ぎっくり腰と発熱が起きた

ぎっくり腰だけでなくその他の腰痛全般についても言えることですが、腰の痛みは、骨格の歪みやズレ、筋肉の損傷や障害というのが主な原因となります。ですので、基本的には発熱を同時に引き起こすということはほとんどありません。もちろんたまたま風邪を引いていて発熱と腰の痛みが重なった、ということもあるかもしれませんが、その他の疾患、特に内的疾患に罹っている可能性もありますので十分注意が必要です

今回は、そんな発熱を伴う腰痛が起こった際に疑うべき疾患の種類について解説していきます。

ぎっくり腰と発熱が一緒に出る原因と、主な疾患の種類はこれ!

ぎっくり腰で熱が出た

ぎっくり腰、もしくは腰痛などと共に発熱が起こる原因としては、主に細菌感染性による内部器官の炎症などが考えられます。具体的な疾患としては急性腎盂腎炎(きゅうせいじんうじんえん)、インフルエンザである可能性が特に高いので、ここではそれらの疾患について簡単に説明していきます。

急性腎盂腎炎(きゅうせいじんうじんえん)

ぎっくり腰と発熱は腎炎

腎盂腎炎は腎臓の根元の部分である腎盂(じんう)と呼ばれる部分に細菌が付着して炎症を起こす感染症です。片側の腎臓だけに起こることが多いのですが、両側に起こることもあります。急性腎盂腎炎の場合は十分な処置を施さないと慢性化しやすく注意が必要です。

だいたいの場合、大腸菌などの細菌が腎盂で増殖することが原因で起こります。健常な方であれば尿が腎臓へ逆流することはなく、腎臓内は無菌状態となっています。しかし肛門等に潜んでいる大腸菌などが尿道から膀胱、膀胱から尿管へと遡上し、腎臓に達し繁殖してしまうことがあり、その際腎盂腎炎が起こります。

女性の場合は尿道が短いため腎盂腎炎も起こしやすくなっています。また、男性の場合は男性特有の病気である前立腺肥大が原因となることも多いです。炎症反応により発熱を引き起こし、ぎっくり腰や腰痛に似た痛みを伴います

インフルエンザ

ぎっくり腰とインフルエンザ

インフルエンザはインフルエンザウイルスを病原とする気道感染症ですが、世間一般で言う「風邪」とは分けて考えられており、重い症状を伴う疾患です。

インフルエンザの流行には季節性があり、国内では12月~3月に流行することがほとんどで、短期間で感染が拡大します。国内でのインフルエンザ感染者数は毎年約1,000万人とされています。

インフルエンザでは一般的な風邪のように咳やのどの痛みなどの呼吸器の症状だけでなく、38度以上の高熱、倦怠感、食欲不振などの全身症状が強く、その際頭痛や関節痛、筋肉痛、そして腰痛など呼吸器以外の症状も伴います

ぎっくり腰と発熱が同時に起こったその他の症状もチェックしてみましょう。

ぎっくり腰と高熱の原因

ここまでに紹介した急性腎盂腎炎とインフルエンザが、ぎっくり腰及び腰痛を伴う発熱の原因として最も可能性の高いものですが、その他にも類似の症状を引き起こし重篤となるようなものもありますので、ここではその他の症状について解説していきます。

転移性骨腫瘍(てんいせいこつしゅよう)

ぎっくり腰と発熱は骨腫瘍

とくにがんの既往がある人は、転移性骨腫瘍が疑われます。転移性骨腫瘍とは、甲状腺や乳腺、前立腺などといった体の別の部位にできた腫瘍が、骨に転移した状態のことを言います。骨が腫瘍の細胞で置き換えられるため、骨がもろくなります。骨転移を起こしやすい場所として多いのが脊椎、骨盤、肋骨など身体の中央にある骨で、ぎっくり腰のような痛みや腰痛を引き起こすことも多いです。それと同時に発熱が起こりやすく、じっとしていても痛みがあるといった症状が見られることもあります。

転移性骨腫瘍にかかると突然前触れもなく骨折してしまったり、ガンを患っているということになり得ますので、早期治療が大変重要であります。

治療に関しては様々な方法がありますが、手術によって転移性骨腫瘍でもろくなった骨の周囲をプレート等で固定したり、骨転移の部分を切除して人工材料に置き換えたりするのが一般的です。

化膿性脊椎炎(かのうせいせきついえん)

ぎっくり腰と発熱は脊椎炎

化膿性脊椎炎は感染した細菌が血流によって脊椎まで運ばれ化膿を引き起こす疾患です。主に黄色ブドウ球菌が原因と言われています。結核菌の感染も原因として挙げられ、その場合、化膿が起こる位置や症状が異なるため、脊椎カリエスといって区別します。どちらも40~50代に多いとされており、免疫力の低下している人に起こりやすい疾患となっています。どちらの疾患も、背中をたたくと痛みを感じます。

また、急性の化膿性脊椎炎はぎっくり腰に似た痛みや、腰や背中の激痛、それと同時に高熱を引き起こすことがあります。

慢性の場合には、痛みは比較的軽いですが、注意が必要です。抗菌薬を投与し安静にすることによって完治しますが、脊椎の変形が進んでしまっているような場合は手術が必要となります。

まずはとにかく医師に相談しましょう!救急車を呼ぶことも検討してください!

ぎっくり腰と発熱で医師に相談

ここまで紹介したように、腰の痛みと共に発熱した場合、そこから考えられる疾患は様々です。もちろんここで挙げたもの以外にもいくつもの疾患があり、自分だけでこれらを判断することは難しいので、その時は必ず医師へ相談するようにしましょう

また、ぎっくり腰で動くことができず尚且つ強い発熱やさらに手足のしびれ、痛みが強くなってくる等その他の症状が併発しているようであれば更に重篤な疾患へ繋がる可能性もありますので、その時は救急車を呼ぶことも検討しましょう

救急車を呼ぶかどうか、呼び方については、下記のページを参考にしてみてくださいね。

ぎっくり腰と発熱が一緒に来た!それってぎっくり腰じゃないかも!すぐに確認しよう!まとめ

今回は、ぎっくり腰及びその他の腰痛と同時に発熱が起こった際、疑うべき疾患の種類について解説しました。

想定される疾患は単なる風邪からがんへと直結するものまであり、また、今回挙げたもの以外にもいくつもありますので自分ひとりで判断せずに、必ず医師の診断を受けるようにしましょう