ぎっくり腰のときに一番大事なことは「落ち着くこと」

大動脈

 

「やばい!腰が・・・」と感じた時にはもう遅し。それがぎっくり腰の怖いところです。「明日は仕事に行かなきゃ」「子供の迎えに行かなきゃ」と思っても痛くて動けず、気持ちは焦るばかりでしょう。

そんな時に、そのぎっくり腰を一刻も早く治したいと考えて、あれこれと思いつくままの応急処置をしては危険です。症状が全く改善しないばかりか、その応急処置のせいで、ぎっくり腰がさらに悪化してしまうこともあり得ます。

腰が「痛っ!」となったら痛みをこらえつつ、まずは落ち着いて冷静に正しい応急処置をすることです。

今回は、ぎっくり腰のときに「やってはいけない応急処置」について解説していきます。

ぎっくり腰の応急処置で腰を揉むのは待って!

ぎっくり腰で痛くてしょうがない時に「腰を揉んでもらおう」という気持ちはわからないでもないですが、それは非常に危険です。

一般的に多いぎっくり腰は、腰椎捻挫といって腰の筋肉が炎症を起こしている状態のものです。ただ、その他には椎間板ヘルニア・脊柱管狭窄症などが元になっている場合もあります。そのため、腰の内部の状態がわからないまま「揉む」ということは、まずしないでください。

「痛みから逃れたい」「とにかく治したい」という一心で、家族や知人に腰をグイグイ押してもらったり、腰の下にテニスボールなどを当てて、腰を押し付けるようなことをしたりしても悪化を招きます。

もちろん痛みをガマンしながらマッサージ店に足を運ぶこともおすすめしません。「揉めば何とかなる」ということはぎっくり腰の応急処置には当てはまらないことを良く覚えておいてください。

ぎっくり腰の応急処置でストレッチは危険!

ぎっくり腰のときは腰の筋肉が固まった状態になりますが、だからといってストレッチをして筋肉を伸ばそうというのはとても危険です。

腰の筋肉が固く縮んでいるというのは、体が炎症部分を悪化させないための防衛反応です。それを無視して、腰を伸ばそうとしたり、体を左右に捻ろうとしたりすることは、さらに腰の筋肉組織を傷つける可能性が大きいです。

世の中には「腰痛のためのストレッチ」という情報が多々ありますが、そのほとんどは「予防」のためであって、ぎっくり腰を治せるというものではありません。「固まっているから伸ばせば良い」という発想で、ぎっくり腰の応急処置でストレッチを行うことは避けてください。

ぎっくり腰の応急処置でお風呂に入るのはちょっと待って!

基本的に、ぎっくり腰になって間もないときの入浴は避けましょう。ただ、ぎっくり腰が治ってきた頃はその限りではありません。

ぎっくり腰になって痛みがつらい時は、ふと、「温めた方が良いかな?」「お風呂で温まれば腰がほぐれるかな?」と思いがちの人もいるでしょう。しかし、ぎっくり腰直後に腰を温めたために症状が悪化してしまったケースは少なくありません。

先にも述べましたが、ぎっくり腰というのは腰の筋肉が炎症を起こしている状態です。筋肉組織が一部破壊されているともいえるでしょう。本人にはわからなくても内出血を起こしている場合もあります。そこをさらに温めるということは、血行を促進し、炎症や内出血を酷くしてしまうことにつながるのです。

そのため、ぎっくり腰直後の入浴は避けて、炎症が治まるのを数日間待ちましょう。その後、病院等で適切な治療を行ったり、痛み自体がかなり和らいできたら入浴可能時期です。

まず知っておきたいことは、「ぎっくり腰の応急処置」としてはお風呂には入らないようにということです。

ぎっくり腰の応急処置として体を動かして治そうとはしないで!

ぎっくり腰,歩くとき痛い

ぎっくり腰の直後には、体をあれこれ動かして治そうとはしないでください。もちろん痛くて動かせない場合がほとんどでしょう。しかし何とか早く動けるようになりたいが為に、痛みをガマンしながら体を動かすことは危険です。

ぎっくり腰になったばかりなのに、無理をして歩こうとしたり、痛みをこらえて手足や腰周りをゆすってみたりしては、症状悪化につながります。腰の筋肉内の血管をさらに損傷させて内出血を酷くさせてしまうことも考えられます。

ぎっくり腰がある程度治ってきた経過をみて、体を動かした方が良いタイミングはありますが、痛みの直後に動いて治そうとはしないでください。

ぎっくり腰直後の応急処置はどうすればいいの?

それではぎっくり腰直後の応急処置について解説します。

まず安静にする

ぎっくり腰直後はとにかく最も楽なポジションをとることです。座り姿勢や床にうつ伏せになる姿勢は思った以上に腰に負担をかけますから避けてください。仰向けか横向きに寝る姿勢がおすすめです。

仰向けの場合は、膝の下にクッション等を入れて、膝を立てておくと腰への負担を軽減できます。この時、膝が左右に開いて「がに股」になると腰への負担が大きくなりますから、ほんの少し「内また気味」に膝を立てると良いでしょう。

横向きの場合は適度に膝を曲げ、脇腹の下にクッションを置いたり、胸の前でクッションを抱きかかえるようにするとリラックスしやすいです。

仰向けでも横向きでも、枕の高さを調節すると腰が楽になる場合があります。いつもの枕のままではなく、いろいろと高さ調節を行ってみて最も楽な頭の位置を見つけてください。

痛い部分を冷やす

ぎっくり腰直後は炎症を抑えることが大切です。そのためには温めるのではなく冷やすことです。痛い炎症部分を冷やすことで、一時的に血流を抑えて炎症が進むのを防ぐためです。

冷やすためにはアイスバッグ(氷のう)があればベストですが、なければで対処しましょう。氷をビニール袋に入れ、水も入れます。それを直接腰に当てては冷たすぎますから、間にタオルなどを挟んでください。

冷やすポイントは15~20分程度、同じ温度を保って冷やすことです。そうすると筋肉の奥まで効果が届きます。氷が冷たすぎては15~20分を冷やし続けられませんから、そのためにタオル等で腰に当たる温度を調整してください。

1回冷やしたら1~2時間おきに繰り返し、その後医療機関へ行くことをおすすめします。

まとめ:応急処置を怠ると長引く可能性があります

今回は、ぎっくり腰のときに「やってはいけない応急処置」についてお伝えしました。大事なことは、「治さなくちゃ」と焦らないことです。ぎっくり腰の激しい痛みに精神的な不安が重なってしまって、慌ててはより危険です。

また、ぎっくり腰の応急処置をせずにそのままでいると、さらに症状が悪化する可能性は大きいです。痛いのに応急処置をせず、数日後に痛みが増して初めて病院等に行ったりしては、治るまでの期間が何倍も長くかかってしまうことは珍しくありません。酷い場合は腰の不快感が何年も続いてしまうこともあります。

ぎっくり腰になったら、とにかくあわてず「まずは正しい応急処置」をした上で、医療機関に向かいましょう。「動きの要」とも言われる腰を大切にしてくださいね。