ぎっくり腰で「ギクッ」ときたらまずどうする?

歩いたらぎっくり腰が悪化2

ぎっくり腰になったあの「ギクッ」という瞬間は、一度でも経験したことがある人にとっては本当に恐怖ですよね。腰がギクッとなったのに全身が動かせなくなるという、まさに「魔女の一撃」とは本当によく言ったものです。

ぎっくり腰直後は「どうしたら?」という気持ちと「何とかしなきゃ」という不安と焦りが入り混じって、つい慌ててしまうかもしれません。ただ、このときこそ痛みはこらえて「平常心」を取り戻してください。そして以下のことを心がけることが非常に重要です。

ぎっくり腰直後は慌てて動かないで!

ぎっくり腰直後は、痛みが強い場合はまったく身動きはとれないでしょう。そのときは、まずその動けなくなった体制を維持して心を落ち着けてください。深呼吸もできないかもしれませんから、かるくでも一呼吸ついて冷静になることです。

近くに手すり等があったら掴まって、近くに誰かいたらとりあえず肩や腕に掴まらせてもらって次のアクションを考えましょう。とにかくそこにある物や人に頼れるだけ頼ってください。

最も避けたいことは、慌ててイスやベンチに座ろうとしたり、ひとりでがんばって何とかしようとしたりしないことです。それは、慌てた動きのせいで、症状が悪化してしまう可能性が非常に高いからです。誰もいないところで酷いぎっくり腰になったときは、救急車を呼んだ方が良いケースもありますよ。

 

ぎっくり腰直後は急いで治そうとしないで!

ぎっくり腰直後は、すぐに自分で何とか治そうとは考えないでください。痛みをこらえて歩き出したり、腰をグイグイ捻ってみたりすることは、再び「ギクッ」の衝撃を呼び寄せてしまうかもしれません。

とにかく、無理をする・頑張る・強がる・安易に考えるなどは厳禁です。もちろん程度によりますが、休む・人の手を借りる・119番をするといういずれかの覚悟はしたほうが良いでしょう。

ぎっくり腰は初期対応次第では、ほんの数日で回復することもありますし、その一方では、無茶をしたために数週間以上歩けなくなることもあるのです。

ミヤネおばさんミヤネおばさん

とにかく、まず落ち着くことね!

ぎっくり腰では応急処置がその後を左右する

災害性の原因による腰痛

ぎっくり腰になったときの治療はもちろん大切ですが、何よりも適切な応急処置を行うことが最も症状を早く治すためのカギとなります。どちらかというと応急処置が一番大事な治療と言っても過言ではないかもしれません。

ぎっくり腰はよく「クセになる」という人がいますが、ぎっくり腰になって、それをしっかりと治せていないまま日常生活に戻ってしまっては、また繰り返してしまうことがあります。案外多いのは、応急処置が不十分で、治りかけの途中で処置を止めてしまうケースですね。

ほんの数日間大事をとることをしなかったために、その後ずっと腰に痛みや違和感を感じ続けるようになってしまうことは珍しくありません。ぎっくり腰をしっかり治すために、応急処置の大切さを理解してください。

 

応急処置で炎症や内出血を抑える

ぎっくり腰では腰の内部は目で見えませんが、たいがい筋肉や靭帯が炎症や内出血を起こしています。筋肉の線維も部分的に断裂しているでしょう。組織が破壊されているわけですから、応急処置をしなければ治りが悪くなって当然です。

ぎっくり腰に限らず、怪我をしたときには何らかの応急処置をしますよね。例えば切り傷を負って血が流れていたとしたら、できる範囲で傷口をキレイにしたり、止血をしたりするでしょう。足首を捻挫したのに、その足で踏ん張って歩いて病院には行かないですよね。ぎっくり腰もそれと同じです。

 

応急処置にも手順があります!

ぎっくり腰の応急処置としての方法はいくつかありますが、それらは手順を守ってこそ効果を発揮します。それは、あるタイミングでは「良い」とされることでも、別のタイミングでは「悪い」となり得ます。つまり、これさえしておけば良いというものはないということですね。

応急処置の最適なステップは次をご覧ください。

ミヤネおばさんミヤネおばさん

この後お伝えする手順をしっかり覚えてね

ぎっくり腰の応急処置ステップ1 安静にする

ぎっくり腰直後の応急処置の最初のステップは、とにかく安静にすることです。ぎっくり腰の患部は炎症や内出血を起こしている可能性が高いですから、そこを動かせば症状は悪化してしまいます。まずは最も痛みを感じにくく、体の力が抜けやすい楽な姿勢をとることです。

以下におすすめの姿勢を紹介します。

ぎっくり腰のときのおすすめ姿勢1. 横向き

ぎっくり腰のときは、横向きで寝る姿勢が楽なケースが多いでしょう。横向きの場合は、両膝をかるく曲げて、下になっいる脇腹辺りにタオル等を挟んで高さを作ってみてください。床にそのまま横向きになると背骨は横に曲がってしまいますから、なるべく体のラインに合わせた寝床の状態を作り、背骨への負荷を均等にすることが、腰が楽になるポイントです。

また、首が一番楽になるように枕の高さを調整してください。他には膝の間にクッションを挟んだり、胸の前で抱き枕を抱えると、腰への負担を軽減しやすくなります。

ぎっくり腰のときのおすすめ姿勢2. 仰向け

仰向けの場合は、膝が伸びていると腰に負担がかかりやすくなりますから、クッション等を膝の下に入れて膝を立てた姿勢が楽です。このとき膝が開いてしまうと(がに股になると)、腰が辛くなりますから、つま先をやや内向きにして膝も内股にしておきましょう。

また、枕の高さを調節して、腰が最も楽だと感じる頭の高さを探ってください。頭の高さが少し変わるだけでも、腰の緊張がとれやすくなります。

ぎっくり腰の時はおすすめしないうつ伏せ寝

ぎっくり腰のときに、平坦な場所にうつ伏せになることは、腰への負担が増えるのでおすすめしません。ただ、一時的にどうしてもうつ伏せ姿勢しかとれないときは、胸やお腹の下に毛布等を丸く畳んで敷いて、手足が胴体よりも下に下せる態勢を作ってください。うつぶせはあくまで一時的な措置です。

腰田さん腰田さん

ただ寝ていればいいわけじゃないんじゃな・・・

 

ぎっくり腰の応急処置ステップ2 冷やす腰を冷やす

ぎっくり腰後に安静状態を作れたら、次は患部をアイシングしましょう。アイシングの目的は、患部の血流を低下させ、炎症や内出血の症状が大きくなることを防ぐためです。

ぎっくり腰初期段階で腰を温めることは、炎症や内出血をさらに悪化させてしまいますからNGです。ぎっくり腰の症状が治まってきた段階では温めることが有効になりますので、直後は冷やすと覚えておいてください。

アイシング方法

アイシングに最も適したアイテムはアイスバッグ(氷のう)です。もしアイスバッグがなければを使います。氷をビニール袋に入れて水も足し、腰の上にタオル等を敷いてから、その氷水で冷やしてください。1回にアイシングする時間は15~20分くらいですから、その時間冷やし続けられる冷たさになるようにタオルの厚みを調整してください。

15~20分くらいアイシングして、患部が冷えて感覚が丁度なくなってくる状態がベストです。そしてだいたい1~2時間に、このアイシングを繰り返しましょう。その後痛みが引いてきた頃がアイシングの終了時期です。

ぎっくり腰の程度によりますが、1日のアイシングで済むこともあれば、症状が酷ければ3~4日行う必要がある場合もあります。

ミヤネおばさんミヤネおばさん

アイシングにも効果的なやり方があるのよ!

アイシングのNG方法

アイシングにおいて、以下の方法は避けてください。

・氷を患部に直接当てない・・・患部が冷えすぎて凍傷になる恐れがあります。

・氷水が冷たすぎて15~20分間冷やし続けられない・・・上記同様、凍傷の恐れがありますから、タオル等で冷たさを調整してください。

・冷たさにムラがある・・・保冷剤などの板のような形状のもので冷やすと、腰の形状に形が沿わないため、冷える部分にムラができます。それでは筋肉の奥まで均等に冷やせないため、アイシング効果が不十分になります。

・コールドスプレー・・・皮膚表面だけが急激に冷やされて、筋肉内部に冷えが届かないのでおすすめしません。

腰田さん腰田さん

やみくもに冷やしてはいけないんじゃな・・・

ぎっくり腰の応急処置ステップ3 体を動かす

歩く老夫婦

 

安静状態でアイシングを行った後、痛みがかなり引いてきたら、少しずつ体を動かすと回復が早まります。ただ、いきなり体操のようなことをしては危険です。腰から遠い部位から徐々に動かすことが、腰の緊張を弛めるのに有効ですよ。

ミヤネおばさんミヤネおばさん

様子を見ながらそろそろ動いた方がいい頃よ!

手首足首を動かして腰を弛める

寝ている状態で構いませんから、手首足首を曲げ伸ばししたり回したりしましょう。手首足首を弛めることは、全身を弛めることにつながり、当然腰の筋肉の緊張もとれやすくなります。

おそらくぎっくり腰直後は、手首足首を動かすだけでも腰の痛みに響いたのではないでしょうか。手首足首が楽に動かせるような段階になったということは、腰の筋肉が修復に向かっている証拠です。

肩や股関節を動かして腰を弛める

手首足首が楽に動かせるようになったら、次は股関節をゆっくり曲げ伸ばししたり、を動かしてみたりしてみましょう。手足を動かすことも、腰を弛めることにつながります。動作はゆっくりと痛みを感じない範囲で行うことが大切です。ストレッチをして伸ばそうとは思わないでください。あくまで、「痛くないように」を心がけることです。

インナーマッスルをもぞもぞ動かして腰を弛める

腰周りをゆっくり小さくもぞもぞと動かしてみてください。小さい細かな動きは、腰の深いところのインナーマッスルが動いて弛んできます。インナーマッスルが楽に動くようになってくると、だいぶ回復が進んでいるといえるでしょう。ダイナミックではなく、小さくもぞもぞというのがポイントです。

歩くことで固まった筋肉をほぐし体のバランスを整える

立ちあがっても痛みの程度が少なければ、ほんの数分程度から歩行をしてみます。歩くことは「自力の歪み直し」の作用がありますから、ぎっくり腰で凝り固まった筋肉をほぐすのに、歩くことは非常に効果的です。ただ、歩けば歩くほど良いわけではありませんから、ほんのちょっとの散歩程度から行なってください。

腰田さん腰田さん

体と相談しながら楽に楽に動くことが大切なんじゃな!

病院に行った方が良い場合もあります

労災指定病院

症状はぎっくり腰だと思っても、別の違和感があれば、すぐに医療機関へ向かってください。

・動く・動かないに関わらず、どういう態勢で安静にしても痛い。

・内出血が酷く、腰の色が見る見るうちに変色してきた。

・数日経っても、痛みの程度が変わらない

・もともと腰に不調(椎間板ヘルニアや脊柱管狭窄症など)を抱えているとか、腫瘍、内臓疾患、ガン等の症状がある。

・発熱が治まらない。

・その他、よくわからないが何らかの違和感を感じる。

ミヤネおばさんミヤネおばさん

違和感があれば自己判断しないで必ず病院に行ってね!

応急処置がぎっくり腰の未来を決める!

ぎっくり腰になったときは、とにかく初期段階にどれだけ処置を適切にするかが治り具合を決めます。それは、ぎっくり腰は放っておけば完治するというものではないからです。

よく、重いものを持ったからぎっくり腰になったと言う人がいますが、それは正確ではありません。おそらく、その重いものを持つ前段階で、もうぎっくり腰に何時なっておかしくないような疲労が腰に溜まっていたと考えられます。最後のきっかけが「重いものを持った」といだけのことだったのでしょう。

そのため、ぎっくり腰になる人は、普段の生活習慣が腰にかなりの負担を与えているのではないでしょうか。

ぎっくり腰になったら、あの激痛は繰り返したくないですし、完治させたいですよね。

「ギクッ」ときたら、痛いながらも冷静に、ひとつひとつの応急処置のステップを踏んでいけば、きっと元気な腰に復活できるでしょう。

腰田さん腰田さん

応急処置をしっかりすれば、また元気になれるわけじゃな!