ぎっくり腰に温湿布を貼るとどうなる?

ぎっくり腰と湿布

「痛ッ」と、ぎっくり腰になった時に、温湿布を貼ったらどうなるのでしょうか?湿布には温湿布冷湿布がありますが、湿布ならどちらでも良いのでしょうか?

ぎっくり腰内部では損傷が起きている

ぎっくり腰になった時は、腰の内部では筋肉組織の損傷が起きています。損傷というと、一般的な腰痛よりは症状はだいぶ重くなります。

ぎっくり腰になった瞬間には、電気が走るような激痛がありますよね。あの時点で腰の筋肉の一部は断裂を起こしていて、筋肉を覆っている筋膜は破れ、腰は強い痛みを感じるのです。

そして、損傷部位は炎症を起こして熱を持ったり、血管が破れて内出血を起こしていたりする場合も考えられます。ぎっくり腰の内部は目で見えませんから想像しにくいですが、かなり大変なことになっているのですね。

 

損傷部位に温湿布は危ない!

ぎっくり腰の直後に温湿布を貼ることは患部を温めることになり、実はそれはとても危険なことです。

先にも述べましたが、ぎっくり腰では腰の筋肉が炎症を起こして熱を持っていますから、そこにさらに温湿布を貼ってしまっては炎症をさらに促進することになります。

また、血管が破れて内出血を起こしているところに温湿布を貼れば、血管は温まり血流は活発になってしまいます。それではさらに内出血も悪化に向かいますから、ぎっくり腰直後には温湿布は危険なのです。

ミヤネおばさんミヤネおばさん

湿布なら良いかと思って、ぎっくり腰直後に温湿布を貼ってはダメよ!

ぎっくり腰直後は冷湿布を!

ぎっくり腰,冷やす

ぎっくり腰直後の患部には温湿布ではなく、冷湿布を貼りましょう。まずは、温めるのではなく冷やすことが重要になります。

 

ぎっくり腰の応急処置では冷やす

ぎっくり腰で筋肉が損傷したところには応急処置が必要であり、それにはまず冷やすことを優先してください。

損傷部位は炎症を起こし熱を持っていますから、その炎症を抑えるためには冷やすことが大事です。また、内出血がそれ以上ひどくならないように、血流が低下させるためにも、ぎっくり腰直後は冷やしてください。

冷やす手段のひとつが冷湿布ですが、ぎっくり腰の症状がそれなりに強ければ、氷のう(アイスバッグ)や氷水を使って冷やした方が良い場合もあります。

改めてお伝えしますが、ぎっくり腰直後は温湿布はNGですよ。

腰田さん腰田さん

ぎっくり腰のすぐ後は、とにかく「冷やす」と覚えておくことじゃ!

ぎっくり腰に温湿布は役に立たない?

ぎっくり腰直後には冷やすことが大事でしたが、それでは温湿布はぎっくり腰には役に立たないのかというと、決してそんなことはありません。ぎっくり腰の症状が軽くなってくる段階で温湿布は有効に使えます。

 

温湿布はぎっくり腰急性期が過ぎてから

ぎっくり腰には温湿布が有効な時期があり、それはぎっくり腰の慢性期です。

ぎっくり腰には、その症状の回復具合によって「急性期」または「慢性期」と呼ばれる時期があります。以下にその違いを解説します。

ぎっくり腰急性期

ぎっくり腰直後は筋肉組織が損傷し、炎症・内出血を起こして強い痛みを発しますが、この時期を急性期と呼ぶと言われています。

急性期は、その炎症や痛み等の症状を抑えるために体を安静に保ち、患部を冷やすことを行います。この「安静」「冷やす」が必要とされる期間はおおよそ3日間です。

炎症や痛みが軽い場合は1日で急性期は終わり、最長でも3日間程度で当初の症状はほとんどの場合軽くなってきます。このぎっくり腰の急性期には温湿布がNGだというわけです。

ぎっくり腰慢性期

ぎっくり腰急性期が過ぎて、炎症・内出血・痛みがだいぶ治まってきた時期を慢性期と呼びます。慢性期は安静にしたり冷やしたりはせず、体を徐々に動かし始め患部を温めることが大事になってきます。

つまり、この時期からは温湿布が腰に有効です。

慢性期には、急性期に固まった腰周りの筋肉を動かし、血液循環も良くして腰を温めることが、ぎっくり腰回復への早道になります。そのため、このタイミングで温湿布を活用してください。

また、慢性期にはとくに決まった期間はありません。ぎっくり腰が完治した時が慢性期終了です。数日~1週間程度で完治する場合もあり、数週間~1カ月以上という場合もあるでしょう。

慢性期はぎっくり腰の患部を極力冷やさないようにしてください。日頃から冷えがある人は、しばしば温湿布で腰を温めることをおすすめします。

 

ぎっくり腰急性期と慢性期の見分け方

ぎっくり腰の急性期と慢性期の変わり目は、実は医師でも正確に見極めることが困難だといわれています。この日までが急性期で、そこからすぐに「慢性期がスタート」とは判断できないわけですね。

つまり、急性期と慢性期の変わり目は、ある程度本人の判断に委ねられる部分が大きいかもしれません。急性期にあった炎症による熱や腫れ・痛みが治まってきた頃が「急性期は終わりかな?」と予想を立てる時です。

ただ、本当に急性期が終わったとはわかりませんから、少しずつ腰の様子を見ながら、治り具合を確認しましょう。それには、応急処置として行なっていた腰を冷やすことをやめてみたり、軽い散歩などをして体を動かしてみることです。

それでも痛みがぶり返してこなければ、そろそろ慢性期に入ったと考えられるでしょう。この時期を見て温湿布を使い始めてみてください。

万が一、温湿布等で腰を温めたら痛みが強くなるようなことがあれば、まだ急性期の症状が治まっていないのかもしれません。その場合は、再び何日か様子を見る必要があります。

ミヤネおばさんミヤネおばさん

温湿布を使うには急性期と慢性期の見極めが大事よ!

まとめ:温湿布はぎっくり腰の慢性期に!

温湿布はぎっくり腰の慢性期に有効に使いましょう。「湿布だから何でもいいか」と思って、間違ってもぎっくり腰になってすぐに温湿布を貼ったりだけはしないように気をつけてください。それが原因で、炎症や痛みがもっと増してしまう場合があり、非常に危険です。

また、ぎっくり腰の治療には焦りが禁物です。炎症が治まってきたと思って、早く治したいがために一気に温湿布をたくさん貼るようなこともしないでくださいね。

お伝えした通り、ぎっくり腰の急性期と慢性期のはっきりとした見極めはとても難しいです。そのため、「温める時期か」「温湿布のタイミングか」は慎重に判断してください。

なるべく腰の様子を感じとり、「動いてみる」「温湿布を使ってみる」という意識が大事でしょう。

どうか焦ることなく、ぎっくり腰完治のための手助けとして、ぜひ温湿布を有効活用してくださいね。